レビュー

ルワンダ中央銀行総裁日記

本屋をふらふらしていると”ルワンダ中央銀行総裁日記”の文字が目に入ったわけです.

そのタイトルだけでも興味が引かれますが手にとって中を見ると,なんとその総裁は日本人!!

えーーーー日本人がルワンダの中央銀行の総裁をしていたのかい!と衝撃を受け即購入.

その日本人は服部正也氏.私の勉強不足ですが全く存じ上げておりませんでした.

服部正也氏

1918年生まれ.東京帝国大学法学部を卒業後,戦争を経て日本銀行に入行.

1965年にルワンダ中央銀行総裁として迎えられ1971年に帰国.

その後は世界銀行副総裁など歴任.

1999年没.

という経歴の方です.大変なエリートで金融のプロ中のプロという方かと思います.

ストーリー

ここではごくごく簡単に紹介しますが,

独立後,混乱の真っ只中にあるアフリカの中でも最貧国であったルワンダ.

国際通貨基金からの服部氏にルワンダ中央銀行総裁になってもらえないかという打診がありました.

混乱,治安,物資の不足,衛生,それらのことを考えて躊躇しかける服部氏ですが,一国の中央銀行総裁という大役に責任,やりがいを感じ引き受けます.

ルワンダに転勤するだけでも尊敬に値しますが,服部氏は中央銀行総裁.

もうこれは常人には理解できないほどの困難な道だったと思います.

その困難な道の一端をこの本を通して体験することができます.

ルワンダの通貨危機,外貨不足,物資不足,財政赤字.またどこにでもいる足を引っ張るやつ.

もう次から次へと問題が発生するわけですがそれを服部氏が解決に導くのです.

ルワンダの自立,発展のために.

服部氏が帰国後も服部氏の功績により,ルワンダは奇跡のような発展を遂げます.

しかしみなさんご存じのようにその後,ルワンダにはとても暗い言葉にできない時代が訪れます.

その件に関しても服部氏は実際にルワンダでの体験に基づいてこれまで多くのメディアによって語られてきたことと異なる見解を述べています.

大変説得力のある見解だと思いました.

もしご興味ある方は読んでみてください.